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東西にかけた虹の実現~「フランス絵画の巨匠」と「兵庫県出身の世界的書家」の初めての二人展「スーラ―ジュと森田子龍」オープニングレポート

レポート

“自分はすでに一九五〇年に、三十ぐらいで抽象を発表していますけれども、そのもっと前から、十八ぐらいからいろいろ描いていたんです。子どものときは樹木、それも冬の樹木で葉のないやつをよく描いていました。そうすると、一つの空間の中に抽象的な形が出てくるわけです。それにひじょうにひかれて、しょっちゅう描いていたわけです。東洋の書道を見たときも同じような感覚を受けて、それに基づいて自分のテクニックができてきたわけです。(中略)昔から日本の美術に興味を持っていたし、好きでもあったけれども、それとはまったく別のところでやっていて、日本に来てみたら、同じことをやっているという・・・・。したがって、それは影響とか関係ではなくて、出会いだというふうに自分は解釈します。”

そして、その言葉の前に担当学芸員の鈴木慈子氏は次のように前述している。

“それは、ただ隣同士に作品が並ぶといった、通り一遍の国際交流ではなく、深部に響くインパクトであった。森田とスーラージュ双方にとって、自らの表現について考えを深めるきっかけであり、影響関係ではなく「出会い」というべきものであった。”

スーラージュと森田子龍 展覧会公式図録 P25-P26
「東西にかける虹―森田子龍とピエール・スーラ―ジュ」 鈴木慈子(本展 担当学芸員)

「“いのちの躍動”が外に出て形を結んだもの、それが作品だという私の書観を彼なら心からわかってくれるに違いないと私は思っている。今のところ、彼と私の作品の上での形にあらわれた違いは、文字を書くか書かないか、平たい刷毛を使うか、円い筆を使うか、その違いだけのような気がする」

スーラージュと森田子龍 展覧会公式図録 P22
「東西にかける虹―森田子龍とピエール・スーラ―ジュ」 鈴木慈子(本展 担当学芸員)

クルミ染料は暗く暖かみのある色調を持っている。原初のカとでもいうべきもので、私は気に入っている。この染料を使えばおのずから透明、不透明が得られ、美しい響きが鳴りわたる。ありふれた安価な画材だが、そこがまた好みだった。

ピエール・スーラージュ、2021年

スーラージュと森田子龍 展覧会公式図録 P12
スーラ―ジュの紙ペインティング ブノワ・ドゥクロン(スーラ―ジュ美術館館長)

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