ミニマル/コンセプチュアル:ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960-70年代美術

ドロテ・フィッシャーとコンラート・フィッシャー 1969 年 Photo: Gerhard Richter
展覧会情報

ミニマル・アートは、主に1960年代のアメリカで展開した美術の潮流である。作家の手仕事やその痕跡を廃し、工業用素材や既製品を用いて、単純で幾何学的な形やその反復から成る作品を制作する。ミニマル・アートに続いて現れ、同時代に国際的な広がりを見せたコンセプチュアル・アートは、物質的な制作物以上に、その元となるコンセプトやアイデアを重視。特定の形式に縛られることなく、言葉や印刷物、日用品、作家自身の行為、それを記録する写真や映像など、多様な媒体が用いられた。ドロテ&コンラート・フィッシャー夫妻は、1967年にデュッセルドルフにギャラリーを開き、こうした同時代の国際的な動向をいち早く紹介。フィッシャー夫妻は展覧会を手掛けた作家たちの作品を収集すると共に、その制作過程に関わる書簡や指示書、ドローイングといった多彩な資料も保管していた。
本展は、故フィッシャー夫妻のコレクションを収蔵したノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館の全面的な協力のもと、フィッシャー夫妻旧蔵の貴重な作品と資料、ならびに日本国内に所蔵される主要作品を通じて、今日のアートに大きな影響を与えたこの二つの芸術動向を振り返る。

<本展のみどころ>
・20 世紀後半のアートに決定的な変革をもたらした、1960-70年代のミニマル・アートとコンセプチュ アル・アートを主要作品によって振り返る。
・同時代の実験的な作品を紹介し、伝説的なギャラリーとして語り継がれるフィッシャー・ギャラリー。そのスペースを1967年に立ち上げたドロテ&コンラート・フィッシャー夫妻旧蔵の書簡や制作指示書等の貴重な資料によって、作品制作のプロセスを紐解く。

■展覧会概要
ミニマル/コンセプチュアル:ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960-70年代美術

 会期 2022年3月26日(土)-5月29日(日)
 会場 兵庫県立美術館 企画展示室
 住所 神戸市中央区脇浜海岸通 1-1-1 [HAT神戸内]
 休館 月曜日
 時間 10:00~18:00 (入場は閉館の30分前まで)
 URL  https://www.artm.pref.hyogo.jp/

ピックアップ記事

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。

error: