日本最大級の現代アートフェア「Art Collaboration Kyoto」が京都で11月初旬まもなく開催

「Art Collaboration Kyoto」の会場となる国立京都国際会館 提供=国立京都国際会館
展覧会情報

京都発の新しい形のアートフェア「Art Collaboration Kyoto」が11月5日~7日の会期で開催される予定だ。

京都府と民間の共同開催のアートフェア「Art Collaboration Kyoto」(以下ACK)は、「ギャラリーコラボレーション」と「キョウトミーティング」の2種類のセクションで構成される。
「ギャラリーコラボレーション」とは、日本国内のギャラリーがホストとなり国外に本拠地を持つギャラリーをゲストとして迎えブースを共有して出展するもの。国内と海外それぞれ約20の有力ギャラリー(合計45ギャラリー)が世界水準の現代アートを国内外に発信する。例えば、ANOMALY (東京)とBlum & Poe (ロサンゼルス)、Gallery OUT of PLACE (奈良)とGalerie CAMERA OBSCURA (パリ)、TEZUKAYAMA GALLERY (大阪)とDer-Horng Art Gallery (台南)などがペアを組み共同出展するのである。

もうひとつの「キョウトミーティング」は、京都ゆかりのアーティストによる個展、またはテーマのあるグループ展(3名程度)の形式で紹介するセクション。COHJU contemporary art (京都)、KOKI ARTS (東京)、Gallery Nomart (大阪)などの9ギャラリーが参加し、京都の現代アートを海外発信するものだ。

ACKは従来のような作品売買を主とするアートフェアの枠組みを超えて、「コラボレーション」(日本と海外のギャラリー、美術とその他の領域、行政と民間など)をテーマに質の高い国際的なフェアの開催を目指している。また、行政と民間、国内ギャラリーと海外ギャラリー、美術とその他の領域、主催者と出展者のコラボレーションをテーマに企画・運営を行う目新しさに特徴がある。コラボレーションによる相乗効果によってアーティストの認知度や評価が高まることや、ギャラリーのフェアへの出展負担の軽減などが期待される。

加えてコロナ禍の開催において、ゲストギャラリーの来日が困難になった場合でもホストギャラリーが作品を預かり展示することが可能であり、ゲストギャラリーは日本国内のオーディエンスへアピールする機会が保証される点もメリットとなる。デジタルプラットフォームも開設予定であり、ACKへのオンラインアクセスも可能となる。

なお、会期中のイベントも盛沢山の内容となり見逃せない。全日程で開催される豪華ゲストによるトークプログラム(全てオンライン配信あり)。国立京都国際会館会場内とオンラインで開催する、京都に様々な形で関わりのあるアーティストの特別企画展。ACKと連携して京都各所で開催されるサテライトプログラムは現代アートから伝統工芸などユニークな展示が多数あり、京都の街並みを同時に楽しめるものとなっている。
日本国内では、世界水準に準ずるこのレベルと大規模なフェアはまだあまり見かけないので、この機会に足を運んでぜひ体験していただきたい。

会場イメージ ©Art collaboration Kyoto

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Information

名 称:Art Collaboration Kyoto
会 期:2021年11月5日~11月7日
内覧会:2021年11月4日(※報道関係者と招待者のみ)
時 間:12:00~19:00(最終日のみ12:00~17:00、最終入場は閉場の1時間前まで)
会 場:国立京都国際会館イベントホール (京都市左京区宝ヶ池)ほか
URL:https://a-c-k.jp

■ACK 早割チケット10月31日まで販売中(枚数限定)
価格:一般2,500円 大高生1000円(通常料金一般3,000円 大高生1,500円)
URL:https://e-tix.jp/a-c-k/

■会期中イベント ※詳細はウェブサイト参照
①トークプログラムBOLD × ACKトーク「自由を帯びて生きる」
ACK のメインメディアパートナー「BOLD」との共催で、ACK 会期中に上記トークプログラムを開催。
Vol.1 11月5日(金)17:00‒18:00 宮島達男(アーティスト)、黒川岳(アーティスト)、柳瀬安里(アーティスト)
Vol.2 11月6日(土)13:00‒14:00 天野太郎(インディペンデント・キュレーター)、吉岡洋(京都大学こころの未来研究センター 特定教授)
Vol.3 11月6日(土)15:00‒16:00 菅谷富夫(大阪中之島美術館 館長)、保坂健二朗(滋賀県立美術館 ディレクター(館長))
モデレーター:木ノ下智恵子(大阪大学共創機構社学共創部門 准教授)
Vol.4 11月6日(土)17:00‒18:00 金氏徹平(アーティスト)、橋本梓(国立国際美術館 主任研究員)
Vol.5 11月7日(日)13:00‒14:00 ウスビ・サコ(京都精華大学 学長)、前田尚武(京都市京セラ美術館 企画推進ディレクター)
Vol.6 11月7日(日)15:00‒16:00 高橋龍太郎(精神科医、現代アートコレクター)、山本裕子(ANOMALYディレクター)
※全てオンライン配信あり。

②スペシャルプログラム(会期中会場内イベント)
ACK の会期中、国立京都国際会館会場内とオンラインで開催する、京都に様々な形で関わりのあるアーティストの特別企画展を紹介。
1)6組のアーティストによる特別展 Beyond Kyoto
展示作家:金氏徹平×森千裕、SIDE CORE、染谷聡、田中功起、ヒスロム、宮島達男
2)若手アーティストによるオンライン展示 Kyoto Next
展示作家:菊池和晃、TŌBOE(西條茜×バロンタン・ガブリエ)、吉田桃子
プログラムディレクター:矢津吉隆(美術家)
スペシャルパートナー:京都南ロータリークラブ

③サテライトプログラム
ACKと連携して京都の各所で開催されるアートプログラム。現代アートから伝統工芸などユニークな展示が多数。
1)ひとのうしろにかくれてあるもの‒あらかじめ備え付けられたわたしとの邂逅
展示作家:カール・アンドレ、ロバート・バリー、アンジェラ・ブロック、ペーター・フィッシュリ ダヴィッド・ヴァイス、ライアン・ガンダー、ダグラス・ヒューブラー、ローレンス・ウィナー、イアン・ウィルソン
キュレーター:那須太郎
2)ARTAOTA
3)OBJECT-Object & Book2021-
4)KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭extra
5)洛宙KANSEI アート展 京都2021-創光の森-
6)京都府域展開アートフェスティバル ALTERNATIVE KYOTO -もうひとつの京都-
展示作家:ANOTEHR FARM、荒木悠、池田亮司、石川竜一、SIDE CORE、島袋道浩、ヤノベケンジ、ヒスロム、他25 組
Web:https://alternative-kyoto.jp/

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