柳橋水車図の世界 Golden Dreams : Exploring Willow Bridge and Waterwheel

展覧会情報

数ある柳橋水車図のなかでも優品として知られる香雪美術館所蔵の「柳橋水車図屏風(りゅうきょうすいしゃずびょうぶ)」を紹介する展覧会が、中之島香雪美術館で開催される。屏風一双に、金色の橋と柳を中心に水車、蛇籠などを描く「柳橋水車図屏風」は、金、銀が多用され、屏風を開くと金色の大きな橋が斜めに架け渡る趣向が好まれ、30例以上の作品が現存し、その図様は工芸の世界で意匠化もされている。また、豊国神社所蔵の狩野内膳(1570~1616)筆「豊国祭礼図屏風」の画中にも柳橋水車図屏風が見え、17世紀初めの流行が確認できる。

香雪美術館が所蔵する「柳橋水車図屏風」は、各隻に「等伯」朱文方印が捺されており、この大胆な構図の屏風が成立するにあたって長谷川派が深く関わったことを示す重要な作品でもある。柳橋水車図に描かれる橋と柳、水車や蛇籠、柴舟などは、古くから和歌に詠われ名所にも選ばれた宇治を表すモティーフでもあり、橋姫伝説や『源氏物語』宇治十帖など、宇治を舞台とした文学のイメージと重なる。また、金色の橋は、浄土など仏教的な世界へと繋がっていく。本展は、柳橋水車図に繋がるさまざまな作品を取り上げ、香雪美術館が所蔵する「柳橋水車図屏風」の世界を深く知ってもらうための企画である。(※会期中展示替えあり)

重要美術品 長谷川等伯 柳橋水車図屏風(右隻) 桃山時代 香雪美術館

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Information

名 称:柳橋水車図の世界 Golden Dreams : Exploring Willow Bridge and Waterwheel
会 期:2021年10月2日~2021年11月21日
前 期:10月2日~10月24日
後 期:10月26日~11月21日
時 間:10:00〜17:00 (入館は閉館の30分前まで)
※2021年10月21・28日(木)、11月11日(木)10:00~19:30(最終入場時間 19:00)
休 館:月曜日 祝日の場合は翌火曜日
会 場:中之島香雪美術館
覧 料 :一般 1,100円、高大生 700円、小中生 400円ほか

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